国旗はシンプルに見えます。いくつかの色と、図形がひとつかふたつ。長方形の布です。でもよく見ると、どの国旗にも歴史やシンボル、ときにはデザインのなぞがぎっしりつまっています。旗を研究する学問には「旗章学(ヴェキシロロジー)」という名前まであります。もとになったのは、古代ローマの兵士が掲げた旗の一種を指すラテン語「vexillum(ウェクシルム)」です。
ここでは、私たちのお気に入りの「へえ!」をいくつか紹介します。
長方形ではない国旗
国旗のほとんどは長方形です。正方形のものが2つあり、スイスとバチカン市国の国旗です。そして、ネパールがあります。
ネパールの国旗は、2つの三角形を上下に重ねた形をしています。まるで2枚のペナントが上下に並んではためいているようです。深紅の地に青い縁どりがあり、上の三角形には白い月、下の三角形には白い太陽が描かれています。ネパールの憲法には、この旗を描くための幾何学的な手順が一つひとつ記されていて、だれでも正確な形を描けるようになっています。
アメリカでは、オハイオ州の州旗もツバメの尾のような形で、このルールを破っています。でも国旗の中では、ネパールの旗だけが唯一の存在です。
双子とそっくりさん
あまりに似ていて、旗のファンでさえ二度見してしまう国旗もあります。
- インドネシアとモナコは、どちらも上が赤で下が白。おもな違いは縦横の比率で、モナコの旗のほうが横幅に対して少し縦長です。
- チャドとルーマニアは、どちらも青・黄・赤のしまが同じ順番で並んでいます。チャドの青のほうが少しだけ濃い色です。
- アイルランドとコートジボワールは、緑・白・オレンジという同じ3色を使っていますが、並び順が逆です。
- イタリアとメキシコは緑・白・赤が共通ですが、メキシコの国旗には中央に国章、サボテンにとまるワシが描かれています。
なぜ赤・白・青がこんなに多い?
赤・白・青を使った国旗を数えてみると、長いリストになります。アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、ロシア、ノルウェー、オーストラリア、ニュージーランド、ほかにもたくさんあります。
フランスの首都はパリで、有名なエッフェル塔があります。
理由のひとつは、国旗が有名な国旗をお手本にするからです。オランダの赤・白・青は、今ある三色旗の中でも特に古いもののひとつです。そして1790年代に採用されたフランスの青・白・赤の三色旗は、のちに自分たちの三色旗を選んだ多くの国のお手本になりました。イギリスのユニオンジャックは赤・白・青を世界中に広めました。オーストラリアやニュージーランドの国旗の隅に、今もユニオンジャックが入っているのはそのためです。
アメリカ合衆国の首都はワシントンD.C.で、50の州があります。
アメリカ合衆国の国旗は、数字で物語を語ります。13本のしまは最初の13の植民地を、50の星は現在の50の州を表しています。新しい州が加わるたびに星がひとつ増えたので、国旗は何度も変わってきました。今の50個の星のデザインは、1960年から掲げられています。
細部に物語がある国旗
ブラジルの首都はブラジリアで、アマゾンの熱帯雨林の大部分がこの国にあります。
ブラジルの国旗の青い天球にはたくさんの星が描かれていますが、でたらめに置かれているわけではありません。ブラジルが共和国になった1889年11月15日の朝、リオデジャネイロの上に広がっていた空を表しているのです。27個の星はそれぞれ州または連邦直轄区を表し、白い帯にはポルトガル語で「秩序と進歩」を意味する標語「Ordem e Progresso」が記されています。
日本の首都は東京で、日本は何千もの島からできています。
日本の国旗は、ご存じ「日の丸」。その名のとおり「太陽の丸」です。白地に赤い円を描いただけの、世界でも指折りのシンプルな国旗です。いっぽうパラグアイの国旗は、その逆をいきます。表と裏で紋章が違うという、とても珍しい国旗なのです。そして、白い十字が入ったデンマークの赤い旗は、今も使われている国旗の中で最も古いとよく言われます。
Spinboでは、国旗は「世界一周」というワールドにあります。空には雲が流れ、バディが「つぎはどこへ行く?」とたずねます。国旗のカードは国の名前と、首都などのわかりやすい事実をひとつ、あなたの言語ともうひとつの言語で読み上げてくれます。
今度、建物の上やスポーツの試合で国旗を見かけたら、ちょっとじっくり眺めてみてください。きっとそこにも物語が隠れています。

